Komoro Shika-Kuruwa Project

小諸市の取組について

小諸市の取組
「Shika-Kuruwa Project」

日本全国でニホンジカによる「生態系」・「農作物」被害を減らすため、シカ(ニホンジカ)の捕獲・駆除が行われています。その結果、日本で年間捕獲されるシカの数は60万頭に達しようとしており、捕獲・駆除されたシカの多くは、「燃えるゴミ」・「埋立ゴミ」として処分されています。捕獲数が増加したシカの捕獲・駆除・処分費用が高騰し、捕獲・駆除を行うことが困難な状況となっています。人間の都合により命を奪ったシカを「ごみ」ではなく、「資源」として生かすことはできないだろうかと考え、小諸市が出した答えは…

「良質な鹿肉ペットフード・鹿革商品をつくること」

この事業を実現するための
4つの取組

  1. 衛生管理の行き届いた
    加工施設・加工設備の整備
  2. 捕獲したシカを新鮮な状態で
    加工施設に運び込む体制の構築
  3. 「産・官・学」が連携した
    良質なペットフードの開発
  4. 長く使ってもらえる
    素材にこだわった鹿革小物の制作

衛生管理の行き届いた
加工施設・加工設備の整備

長野県の犬・猫処分場であった施設を買い取り、加工施設へと改修しました。施設の設計には保健所も関わり、食用としても加工・販売が可能な認定を受けた衛生レベルの高い施設となっています。安全な鹿肉を愛犬・愛猫に届けるため、施設に搬入された全てのシカは、まず、放射能物質量の測定が行われます。また、生産された鹿肉は、解体後と出荷前の2度にわたり、金属検出機による異物混入検査が実施されます。
※100Bq/㎏を超える値が測定された鹿は破棄されます。

加工施設の紹介 >

捕獲したシカを新鮮な状態で
加工施設に運び込む体制の構築

良質なペットフードの製造には、新鮮な鹿肉が欠かせません。
本事業で利用するシカは、捕獲した当日に加工施設に運び込まれた個体を利用します。※利用の可否は専門職員(年間1,500頭以上のシカを解体)がシカの外見・肉質から判断します。施設に搬入後、個体情報が記録され、すぐに解体されます。放射性物質量検査をクリアしたシカは脱骨後、部位ごとに分けられた解体肉となり、一旦、冷蔵保存されます。解体肉は、脂肪や筋膜が取り除かれ精肉となります。精肉は-20度に設定された冷凍室にて保存されます。

「産・官・学」が連携した
良質なペットフードの開発

鹿肉は「高タンパク」・「低脂肪」・「ミネラル豊富」の三拍子そろった食材として注目が集まっています。鹿肉の特性を生かしたペットフードを開発・製造するため、麻布大学獣医学部、管理栄養士、臨床獣医師と協同して、愛犬・愛猫の健康を考えたペットフードの開発に取り組みました。このようにして製造・販売される「Komoro Premium Venison Pet Food」の売上の一部は、自然保護活動資金に充てられます。
愛犬・愛猫のため、そして、駆除されるシカの有効活用につながる「Komoro Premium Venison Pet Food」を是非お試し下さい。

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長く使ってもらえる
素材にこだわった鹿革商品の制作

日本で最も古くから親しまれてきた鹿革。耐水性、通気性と保温性に優れ、柔らかさとしなやかさ、適度な伸縮性と強靭な耐久性は手入れをしなくても長期にわたって衰えることがありません。レザーのカシミアと言われるほど、人肌のようにしっとりと柔らかい風合いが保たれる鹿革商品をぜひお使いください。
毛皮の使用には様々な意見がありますが、駆除された動物の毛皮を利用することに私たちは、命を有効利用することにつながると考えています。

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